『高慢と偏見とゾンビ』が見たくて『高慢と偏見』を見た話
ある日『高慢と偏見とゾンビ』を見るために、『高慢と偏見』を見た。という、感想ツィートが回ってきた。
『高慢と偏見とゾンビ』Amazonprime会員なら無料で見られる作品で評判も良い。しかし、どうにも題名に惹かれず、いつか見ようと忘れていた。
良い機会なので見よう。でも、どうやら元になった話があることを今回初めて知った。
『高慢と偏見』だ。
ヒロインであるエリザベスが向けるダーシーへの偏見、ダーシーの高慢さ。それを軸に、二人の恋愛模様を描いた映画だ。
白黒フィルムで字幕、顔の覚えられない人間には見るのがつらい。
しかしながら、現代でも十分通用する恋愛ストーリーは、一見の価値ありだ。
あらすじだけ見ると、ダーシーの高慢さにのみスポットが当たっているが、実際はヒロインのエリザベスも、たいがい高慢である。
ダーシーもエリザベスの家族を偏見に満ちた目で見る。
そして、映画を見終わった自分すら、偏見と高慢さをもって作品を見ていたことに気づかされる秀逸な映画だった。
私は、どうしても最後はハッピーエンドかハッピーエンドじゃないのか気になってストーリーに集中できないたちなので白字でネタバレを書く。心配な人は、文字選択して反転してくれ。
安心してほしい。ハッピーエンドもハッピーエンド。大団円だ。
ここからが本題。高慢と偏見とゾンビの話である。
高慢と偏見とゾンビは、回ってきた感想ツィートに、高慢と偏見の世界にゾンビがいるだけ。と、あった。
そんな馬鹿な。この古典王道恋愛映画にゾンビが加わっただけだと???
結論だけ言う。
本当に、高慢と偏見にゾンビが加わっただけだった!!
最初から、最後まで丁寧に高慢と偏見をなぞったストーリーに、ゾンビと、ゾンビとドレスで戦うめちゃくちゃかっこいいエリザベスと、名うてのゾンビハンターであるダーシーが出てくるだけの、高慢と偏見なのだ。
もう、最初から最後まで「嘘だろ。普通に、高慢と偏見じゃないか」の連続。
戦闘シーンは、これ嫌いなオタクいないだろうなというカッコよさだが、完全に高慢と偏見なのだ。
高慢と偏見は、ちょっとたいくつだから、ゾンビとの戦闘シーンを入れよ。そしたら、学校の宿題で高慢と偏見を見ろと言われても誰も退屈しないね。最高だね。みたいなノリの映画なのだ。
これを見るために高慢と偏見を見ろとは言わない。
けれど、高慢と偏見を見た後なら、なお面白いだろう。
私は高慢と偏見→ゾンビという順番で見てしまったので、逆パターンの面白さは一生経験できないのだが、ゾンビ→高慢と偏見。も、面白いかもしれない。
ちなみにこれも(以下ネタバレ)
ハッピーエンドだ。ウィカムというキャラだけ、かわいそうな目にあっているので、制作陣はウィカムが好きじゃなかったのかもしれない。