上達とは?
特別低額給付金10万円でゲーミングPCを買った。
給付金が来る前に、健康保険料、住民税、年金で軽く10万円以上飛んでいるので、給付金で10万円でゲーミングPCを買ったといえば語弊になるが、私の中ではそうなっている。
PS4のコントローラーをつなげれば、パソコンでもコントローラーでゲームが出来る。だが、手持ちのコントローラーは一つ。PS4でゲームをする際は、毎度つなぎなおす必要が出てくる。非常に面倒くさい。
良い機会だとキーボードーで操作することを選択したのだが、これがまた難しかった。
片手でキャラを操作しつつカメラ視点の変更は無理。と、早々にあきらめて、右手でキャラを操作しつつ、左手でカメラ視点の変更をする。
それでもまだ難しい。
そのうえ、敵キャラに切りかからねばならない。
なんだこれは、人間の腕は最大2本なんだが???
それでも、1日、2日、ゲームをしていくうちに上達する。
今では敵に切りかかれるようになれた。一発目をミスすると、パニックになってあとはボコボコにされるだけではあるが。
上達というのは、初心者であればあるほど早い。
いや、早いように見える。
なぜなら、上達が目に見えるからだ。
例えばピアノを習おうとする。楽譜も読めない状態から。
- 最初は、オタマジャクシにしか見えなかったものが、ドレミファソラシドを表現した音符だと理解できるようになる。すごい上達だ。
- 次に、ピアノの鍵盤は音符に対応しているとわかる。これもすごい上達だ。
- 音符が書いてあるのにあわせて、ピアノの鍵盤を押せるようになる。これもすごい上達だ。
- 簡単な曲が一曲弾けるようになる。これまたすごい上達だ。
- 違う曲を練習する。これまた弾けるようになる。
この辺から、上達が目に見えなくなる。初めて弾いた曲よりも難しい曲が弾けるようになっているはずなのに、最初の成功体験にくらべて満足度が低い。上達の度合いが目に見えにくくなるからだ。
もっと上達してくると、なんでも弾ける。楽譜の通りに何でも弾けるようになってくる。
すると、ますます上達の度合いが目に見えにくくなる。
だって、次の上達の段階が楽譜を解釈し、音にそれを乗せる。という、抽象的な作業になるからだ。
もう、ここまでくると上達は自分で感じられないレベルになる。レベルの高い人から上達したね。と、言われてもその言葉がまったく信用できなくなる。
だいたいの人間が、ここで続けることを嫌になってしまうのだ。
なにせ、最初はあんなに上達が早かったものが、まったく上達しなくなるのだから。
しかし、上達というのは最初が目に見えてわかりやすいだけで、同じ熱量で取り組めば、やはり同じだけ上達しているはずなのである。
目に見えて上達した。という達成感がない上級者では、同じ熱量で取り組むことは難しい。ただ、続けていれば目に見えずとも上達しているのだろう。
そう思い込んで今日も私は、その上達したい何かを続けている。